12.17.2010

一日に二回更新するなんて

あり得ないんですけど普通は。今、何の気なしにアマゾンをさまよっていたら、新刊の予約がすでに始まってるじゃないですか。なんか高揚。だからもう少し書いちゃおうっと。帯の推薦文を次の御三方から頂戴しました。文芸評論家の石川忠司氏! 肩書不要の中原昌也氏! そして、曽我部恵一氏! 豪華でしょ! ジャケ(だけじゃなく、すべて)の写真は星野有樹氏、アートワークは河村康輔氏。はっきり言っていい? まじにカッコいいのね。ジャケ買いして欲しいのね。衝動買いして欲しいのね。恋人や友人や親や子どもや親戚や隣人や他人にもプレゼントして欲しいのね。よろしくお願いいたします。

スウィート・アンド・セクシー・ストーリー by 俺

とっくに本格な冬がすでに来ています、ご無音お許しを。

書きたいと思うことがある時はささっと書く時間さえないほどに忙しく、のんびりじっくり書ける時間がある時はてんで書きたいと思うことがない、のね。不思議なことに。本日は後者。べつになあ。とくになあ。いやまあ、あるにはあるんだけどなあ。あのこと書くにはいささか労を要するしなあ。あのこと書くと独り善がりの自慢になるかもしれねえしなあ。あのこと書くときっと阿呆どもが騒ぐしなあ。……みたいな。

えっと、忙しい合間にも息抜き(いや、マジで!)に、レコードを掘ってるんだけど、この間、新入荷のコーナーでEAGLESの『呪われた夜』(日本盤・帯付き・特殊ジャケット)に出くわして。あ、べつにぜんぜん珍しいレコードじゃないよ、こういうことに詳しくない人のために念のため言っておくと。三店くらいまわれば一枚は見つけられるってかんじのありふれたレコードなんだけど、たまたま目に留まって掘る手も止まったの。そういえば、おれのロック(もちろん洋ものの)原体験というか初体験っていうのは、ビートルズでもなくピストルズでもなくパステルズ(←そんな奴いるのか)でももちろんなく、じつはイーグルスの『ホテル・カルフォルニア』で、次がこれだったよなあ、なんて感慨にふけりつつ。かつてクソ田舎のカッペ中学生のぼくが、ぼくよりはカッペじゃなかったクラスメイトのTくんに(正確には、その姿を見たことのないTくんのお姉ちゃんから勝手に)借りた『呪われた夜』とはジャケがちがうんだけど、この凹凸のある特殊ジャケットのサーモンピンクの帯には白抜きで「スウィート・アンド・セクシー・ソングス・フロム・L.A.」というキャッチコピーがあって、ジャケットの不気味さかつ不穏さとセットになって、なんだかぐっときちゃったんだよね。「スウィート・アンド・セクシー」だよ。なにしろ70年代だよ。このコピーをつけた人と、おれ、仲良くなれそうな気がするんだけど。で、じつは、そのときは他にも欲しいのがありすぎて買わなかったんだけど、後日、別の店で、帯なしのを見つけて580円で購入して、さっき、そうだな、短めに見積もっても約27年ぶりに、針を落とした。予想どおりではあるが、ぐっときた。ほんとに、スウィート・アンド・セクシー・ソングス・フロム・L.A.(イン・70年代)だった。素晴らしい。次DJする時は絶対にかけるぞ。たぶん26日に下北沢CCCで。

↑前置きのつもりが、ほとんどメインになってしまったので、以下がオマケみたいだけどほんとはメインです。えー、前回のエントリーで勿体ぶらせていただきましたが、ついに新刊が、年が明けて、1月中旬ごろに発売されます! スウィート・アンド・セクシーかどうかはともかく、タイトルは『冬の旅 Wintertime Voyage』河出書房新社から。よく考えたら、長篇(というほどに長くはないけど、中篇というほどには短くない)は、『終わりまで〜』以来だから、え? 6年ぶりになるの? まじで? そうか、おおよそそういうことになるのか。おれはエアロスミスかっての(あ?もっとひどい?)。みなさま、本当にお待たせしました(待っていてくれたみなさん、ありがとう)。ぜひともお読みください。
詳細はまたあらためて。ひとまず報告。
ではまた。

11.10.2010

女は声だぜ

ではまた来週、などと書いておきながら、何週か経ちましたね。まあ、経つと思ってたけどね。いつのまにか秋が深まって、冬の気配さえ感じられるようになりました。

目下、ぼくはゲラ直しとか改稿とかの真っ最中。……ということは、もう少しで、新作が日の目を見る!ってことなんだけど、詳細はまだ秘密。いや、秘密ってこともないんだけどさ、いろんな詳細が決まってからのほうがいいと思って。まあ、そんなにいつでもできる態度じゃないので、ここはひとつ(肩肘張って!)勿体ぶらせてもらいますよ。

最近、仕事のかたわら、よく聴いているのは、レイチェル・ヤマガタとジミ・ヘンドリックスとジョン・フルシアンテ。どれも古いやつだけどね。あと、ここしばらくはアナログレコードばかり買ってたんだけど、この間レコファンでかかっていたキングス・オブ・レオンの新作CDを衝動買い。歌声にもっていかれたというか。まあ、何度も聴いてるとそんなにたいした声じゃねえな、とも思えてくるんだけど。そういえば、このあいだCCCスタッフの省吾くんと、女の声の話で盛り上がったな。やっぱ女は声だよな〜声、って。女の声、つーのは、女性シンガーのヴォイス、ってことよ、誤解なきよう。考えなくてもすぐに挙げられる、ぼくの好きな女性シンガーの声は、シンニード・オコナー、アンジー・ハート(Frente)、ジェーン・シベリー、マッシヴ・アタックで歌ってる時のエリザベス・フレイザー。往年のメガヒット曲“THANK U”を歌ってる時のアラニス・モリセットの声も好きかも。でも、そのとき、省吾くんとも話したんだけど、海外の女性シンガーって(といっても、おれが知ってるのはほとんど英語圏のシンガーだけど)、たいてい素敵な声してるよね。あんまり、この声はダメだ〜ってのには出会わない。男はけっこうダメなのがいるけど。でも、男は必ずしも声じゃねえんだよなあ、女は声だぜっていうほどには。これがどういうことなのかはちゃんと考えていない。永久に考えないかもしれない。

……って、エントリーを更新したいがために、どうでもいいようなことを書いたかもしれないですね。いや、どうでもいいこととは思わないけど、書き方がいいかげんというか。うん、そう、問題は書き方なんだよね。

ではまた、来週……じゃなくて、近々。本格的な冬が来る前に。

10.19.2010

In The City

 ツイッターに慣れてきたせいか(…っていうのは大ウソで、ほとんど係わっていないんだけど)、トップページに同じエントリーが残っていることが以前よりもはるかに気にかかります。こうして世界のスピードはどんどん加速するんでしょうか。加速して軽くなる。あるいは、質より量。…なんて言ってしまうと、あまりにも陳腐だけどね。ともあれ、今朝は、隣家のなかなか鳴り止まない目覚ましアラームによって(苦笑、つーか、大迷惑!)、わりと早起きしたんで、更新します。

えっと、サイトのほうでも告知してもらいましたけど、近々ビームス(BEAMS)から創刊される文芸カルチャー誌「In The City」に、短篇を寄稿しました。タイトルは「新しい家族のかたち」。ちょっとこれまでにないかんじの(あ、ぼくの小説には、ということです)タイトルでしょ。まだ見本誌が到着してないんで、詳細はわからないのだけど、ほかに、片岡義男さんの写真と詩、星野智幸さんや阿部和重さんや川崎大助さんの短篇小説、中原昌也さんのコラム等が掲載されているようです。BEAMS発行ということもあって、既存の文芸誌とは違った作りになっているはず。文芸誌なんて~、と普段は思っている方も、ぜひとも手にとってみてください。新しい発見があるかもよ。25日ごろから、ビームス各店舗とオンラインショップ、zozotown、それから書店は、青山ブックセンターやブックファーストやTSUTAYA等の主要店舗に置かれるとのこと。……リンクを張ろうと思ったけど、まだアップされていないようなので、ひとまず、ぼくの口から。……ぼくの口からっていう言い方も、変なんですけど。たしか9月のはじめごろの「ブルータス」誌でも、紹介されていたので、すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが。

今朝は以上です。また(たぶん)来週。

10.09.2010

かばんに入ったままのレコード

 もう、一週間以上前の話になってしまいますけど、“The Night Of Love and Laughter”に来ていただいた皆さん、ありがとうございます。楽しんでいただけましたか? ぼくは楽しかったです。準定期的なイヴェントにしようか、とFAZZDADDYやサムと話してるんで、きっと2回目をやります。たぶん、冬になったら。

じつは、一週間以上経ったのに、まだレコードを片付けてないのね(怠惰なおれ)。なので……というより、むしろ、個人的な覚書として、もっともすでに記憶は定かではないのだけど、プレイリストを記しておきます。 

00. Artist / Title (The Original or Something)
01. Björk Guðmundsdóttir & trió Guðmundar Ingólfssonar / Gling Gló
02. Department Of Eagles / No One Does It LIke You
03. Sokabe Keiichi / Gymnopedie (Eric Satie)
04. The Roots / Section
05. Lusious Jackson / Radiating
06. D.N.A. featuring Suzanne Vega / Tom's Diner
07. Saint Etienne / KIss and Make Up
08. Morrissey / The Loop
(Interval)
09. The Raincoats / Lola (The Kinks)
10. Tom Waits / Ol' '55
11. Big Audio Dynamite / What About Love
12. Beth Orton / Someone's Daughter
13. Eddie Brickell & New Bohemians / Little misses (?)
14. Richard Davis / Cantina
15. The Trash Can Sinatras / Twisted & Bent
16. Baby Bird / Candy Girl
17. Blur / To The End
18. Kaori Kawamura / Zoo

前半はまあ、おおよそ合ってると思うんだけど、後半は酔っ払っていてかなりあやしい。ブラーなんてかけなかったような気もするし、絶対かけるぞと意気込んでもっていったフォールとマルコム・マクラーレンはどうしたんだ? って、瑣末なことだね。さあ、仕事仕事。チャオ。

9.27.2010

愛と笑いの夜

一気に涼しく、というより肌寒くなりましたね。
しかも、天気の悪い日が多い。が、ぼくは、悪い天気こそが好きなので、わりと快調です。いや、まじで、晴天の日は週に三回くらいでじゅうぶんなのよ、ぼくは(……というのも、洗濯物は乾燥機ではなく、お天道様の下で乾かせたいのでね)。この度の、長い猛暑の日々も、iPhoneの世界の天気に登録してある、レイキャビクとかエジンバラとかストックホルムとかの、涼しいというよりもたぶん肌寒く、いわゆる悪い天気の有様と週間予報をチェックしては、憧憬の念を高まらせておりました。まあ、じっさいにそういうとこに長く住んだら、うんざりするのかもしれないけどね……うーん、でも、おれ、19までは札幌(近郊)だからなあ、冬の間はめったに晴れないような土地で育ったからなあ、けっこういけるんじゃないかと。


さて、急といえば急ですが、今週の金曜日(10月1日)、久々に、下北沢 CItyCountryCityで、DJをやります……いいえ、「DJ」なんて言葉を使うのは甚だおこがましい。BGMの選曲担当? ま、いつものごとく、ラウンジ形態なので、余裕でおしゃべりできます。もちろん、腰を振ったりステップを踏んだり、当日初めて会った女の人や男の人と踊るのも大歓迎。パートナーは、CCC店長のFuzzdaddy、そして、本人いわく「天気のクソ悪い」イングランドにうんざりして、東アジアに渡ってきた(香港に十数年、去年から東京に)サムことSamuel Faction。あ、そうだ、パーティのタイトルは「The Night Of Love and Laughter」。「A Night」か「The Night」で、ずいぶん迷って、結局後者に。理由は……サムに訊いて。ま、いずれにせよ、ぼくらはいくつになっても、愛と笑いの夜を希求して、性懲りもなくシャバをさまよっているってことです。でしょ?

9時スタート。真夜中まで。ぜひとも遊びに来てください。

9.21.2010

暑かった夏も過ぎ去り……

ようやく涼しくなってきましたね。みなさま、たいへんご無沙汰しておりました。いろんな方に、どうしたの?とお声をかけていただいたり、メールをいただいたりしました。ご心配をおかけしてすみません。が、更新しなかったことに特に深刻な理由はないのです。

とはいえ、このたび、これまでのエントリーをいったん抹消しました。こっちの理由はまあ、いろいろとあるんですが、逐一述べるのも、ダルいので。もちろん、バックアップは産休を終えたY嬢に取ってもらっているので、いつの日か、SS全集(Penguin Classics)が出る際には、第9巻〈随筆、その他〉に収録させていただこうかとw。
今後は当分、主に、お知らせ欄として、このスペースを使いたいと思っています。……などと言いつつ、いろいろと書いてしまうかもしれませんが。うひうひ。

ひとつ、よろしくお願いいたします。

5.06.2010

水面下の炎上、あるいは潜在的な

気がつけば早5月。連休もそろそろ終わり。参っちゃうね。
4月は結局一度しか更新しませんでした。特に理由はないんだけど。

さて、その一度の、つまり前回のエントリーが、水面下で炎上していることを先日知りました! まあ、じっさいはコメント欄がないのでなにも起こりようがないのだけど(ゆえに、ぼくは知らぬが仏状態だったのだけど)、友人に苦言を呈されたのよ。「もし、有名タレントのブログならとっくに炎上してるぞ」って。

ようするに、おれがやったことというのは、ゴミを捨ててはいけない場所に捨てるという社会人としてはあるまじき行為なのであって、にもかかわらず、なんだかんだと屁理屈を並べて自己の行為を正当化し、さらに、執拗に睨むことでその反社会的な行為を糾弾しようとしたヴァイオリニストを逆に貶めようとするのはお門違いだ、間違っている、ということです。もし、ゴミ箱の設置を訴えるなら、ゴミをちゃんと持ち帰った上で、自治体なり鉄道会社なりに直接掛け合いなさい、と。

まあ……そうっすよね。ごもっとも。

でもね(でもね、なんていうと、また叱られると思うけど)、自治体や鉄道会社に掛け合ったって相手になんかしてくれないからね。じっさい、駅員に言ってみたことあるけど、変人を見るような目付きで見られておしまいだったから。つい、過激な行動に走りたくなるんですよ。もちろん、いつもってわけじゃないんだよ。ふとね、やったろ、とか思うわけ。あとさ、くだんのヴァイオリニストの、生徒会長的な……いや、ちがうな……「あんたみたいな人間さえいなくなれば、この世界は住み良い場所になるのよ」的な目付きに耐えられなかったのだ。

一応、弁明しておきますけど、ぼくは絶対にゴミ収集の日を守るし、守ってないやつを見かけたら(話しても通じない系のコワい面相でない限りはwww!)声をかけます。車の窓から吸い殻を捨てるやつを見かけたら拾ってターボエンジンで追いかけたくなるし、山ん中とか湖のほとりとかに空き缶が捨ててあるのを見るとたちまち気分が悪くなります。まあ、時に、というか、稀に、立ち小便くらいはしてしまうけどね。

あーしかし、つまんないなあ、こういうことを、真面目に書くのって。

ま、つまるところ、おれが言いたいのはこういうことです。
街や駅に公共のゴミ箱を! できればちょっとおしゃれなゴミ箱を!
ついでに言うと、政治家のポスターなんかをそのへんにべたべた貼るのもやめてくれ! 交通安全の黄色い旗なんかも! 「ゴミのないきれいな街に」とかいう横断幕も! それこそがゴミだろ。

気分をあらためて、なにか他のことでも書きたいけど、今日はとくに思い浮かばないので……あ、そうだ、一つあったわ。
この間、誕生日だったのね。で、母親にべつの用事があったので電話して、軽い冗談のつもりで「産んでくれてありがとね」って言ったら、やけに感動しててね。涙声にまでなりやがってさ。おいおいとは思ったけど、よくよく考えれば、なるほど誕生日というのは、親から「おめでとう」と言われる日ではなく、親に「ありがとう」を言う日なんじゃねえの、と柄にもなく得心したのです。ほんとに、こんな糞みたいな狂おしき世界に産んでくれてありがとうだぜ!

ちなみに、思わず誇りたくなる同じ誕生日の著名人は、ウラジミール・ナボコフ(1899年)、ロイ・オービソン(1936年)、ディヴィッド・ジェッジ(ウェディング・プレゼント、1960年)、増子直純(怒髪天、1966年)。増子さんは札幌出身ということで、お会いしたことはないけど、勝手に多大な親近感とリスペクトを覚えている。ニューアルバムも買っちゃった。いつか飲んでみたいなあ。だれか繋いでくれないかなあ。増子さんに近しい方がいらっしゃったら、ぜひとも紹介してください。

ではまた。チャオ。

4.09.2010

ゴミを携えたままのデートじゃ話も弾まないぜ

花冷えのする日が続いたけど、今日は春らしい陽気。ウキウキ。……いや、それはちょっと嘘。

このあいだ、電車の中で、ミスタードーナツの紙袋をくしゃっと丸めて座席の下に捨て置いたら、向かいに坐っていた推定年齢38歳7か月のヴァイオリンケースを抱えた女性に物凄い形相で睨まれた。知らんぶりして読書を続け、5分くらい経ってから再び目をあげたら、女性はまだ睨んでいた。怖かったなあ。

そりゃまあたしかに、ゴミを車内に捨てたんですけどね、ぼくにもちゃんと考えがあるのであって。

何年か前から駅にゴミ箱がないじゃん。公園とかのゴミ箱も撤去されたじゃん。日本全国すべての駅や公園がそうなのかは知らないけど、ぼくが普段使う沿線や公園にゴミ箱はない。表向きは「テロ対策」とかで。他に理由はあるのかな? それも知らないんだけど、ともあれ、このことにぼくは猛烈に腹が立っているのですよ。ちなみに、もっともテロが懸念されるはずの、あるいはもっともテロ阻止に躍起になってるはずのアメリカ合衆国には、ぜんぶは知りようがないけど少なくともぼくが二年前に行ったシカゴやクリーブランドやニューヨークには、ちゃんと公共のゴミ箱がありました。去年行ったパリにもこれまで同様にあったし、五年ほど前に行ったポルトガルにもありました。この「テロ対策」ってホントですか? ゴミ箱をなくすことがホントに「テロ対策」になってるんですか? ただ、ゴミ清掃に係わる人件費を削りたいだけなんじゃないの?とぼくは睨んでるんだけど。これは逆にいうとゴミ清掃に係わる人たちの雇用が奪われてるってことですよ。つーか、そもそも、超不便なんですけど。「ゴミは各自持ち帰りましょう」っていう看板を公園とかで見かけるたびに憤怒で視界が狭まります。例えば、公園にピクニックに行ってブランチだかランチだかを食べて、またすぐに家に帰る時はまあいいけど、その後でどこかに出かける時は、ずうっと紙くずやら食べ残しやらを携えていなくちゃいけないわけ。あるいは、駅のホームで鼻水をかんでも捨てるところがないから、鼻水で湿気ったくしゃくしゃのティッシュをズボンのポケットにつっこんだまんまで重大な打ち合わせとかをしなくちゃいけないわけ。あと、以前コンビニで働いてたからよくわかるんだけど、街に公共のゴミ箱がないから、みんなコンビニのゴミ箱に捨てていくのね、コンビニとはまるで関係のないゴミを。あれ、従業員にとっては余計な仕事が増えてすごく大変なんだからな! しかも、お店のゴミってのはたいてい業者に頼んでいるから捨てるのもいちいち有料なんだからな!(そういうのが結局スタッフの時給に響いてくるんだぞ!) まあ、ともかくね、ぼくは、明らかに利便性の高いはずの公共のゴミ箱を設置しないっていう政府や自治体や鉄道会社の方針に(しつこいけど)怒ってるんです。こういうところにこそ税金を使えよ。あるいはカスタマーサービスってのはこういうことこそを言うんじゃないのか? そんなわけで、一種の抗議行動として、ぼくはあえて街中にゴミをまき散らしてるのですよ。どうだ!へへん! ……って、まあ、威張れることじゃないのは重々承知してるけど、ぼくを延々と睨みつけていたヴァイオリニストにはそのへんのことをわかってほしい。あんたが抱えてる小さなモラルのこともわからないではないけどね、こっちはもっとでっかい倫理を背負い込んで、今にも潰れそうなんだぞ。

まあ、ゴミのことに限らずさ、せこいモラルを抱えた奴らばっかりで、嫌になっちまうぜ。せこいモラルってのは世の中を窮屈にするだけなんだよ。

ここで終えると雰囲気悪いかもしれないので(笑……つーか、口調のわりには、本日の桜井はなかなかに上機嫌です)、最近読んで感動した本を一冊紹介しておこっと。

今さらなんですけど、デニス・ルヘイン著「ミスティック・リバー」。クリント・イーストウッド監督、ショーン・ペン主演によって映画化されているので、ご存知の方も多いかと思いますが。映画も良かったけど、小説はもっと凄かった。映画では描き切れていない細部が小説では丹念に描かれていて、しかも、それは映画がそれとなく示唆していたことであったりして、読み終わった後はすでに観た映画をもっと評価できるようになる、という素晴らしい循環。

ではまた。

3.25.2010

The Secret Life Of Words

このあいだ、風のものすごく強い夜に、なにを、というわけではないのだけど、ただとにかく映画が観たくなって、つまり映画を観ることによってしか享受できないような気分を味わいたくなって(……というようなことは人によってはしょっちゅうあるみたいだけど、ぼくの場合はそんなにしょっちゅうというわけでもない……まあ、そんななことはさておき)ツタヤに行き、目がまわるほどに店内を巡回しつつこれも観たいあれも観たいとDVDを何枚も手に取りながら、しかし、観ていない映画は当然ながらそれを観ながら、あるいは観終わった後に、どんな気分になるか保障されているわけではないので、ついつい用心深くなり(……関係ないけど、ぼくはサーティワンやハーゲンダッツといったアイスクリーム屋さんに入ると、これも食べたいあれも食べたいと指をくわえながらも、一方でついつい用心深くなり、結局最後は「ラムレーズン」を注文してしまうという習癖をもっているが、そんなこともさておき!)、結局、何年か前の、やはりものすごく風雨の強い、というか、たしか台風の夜に、観た映画を再び借りて、観た(さて、この一文で「観」という感じを何度使ったでしょう?ーーつーか、そんなことはどうでもよい!)。イザベル・コイシェ監督「あなたになら言える秘密のこと」。

おそらくはスコットランドの東、360度見渡す限りの海原、というような北海の海上に、孤島のように浮かぶ、あ、いや、浮かんではいないんだけど、浮かんでるように見える、海底油田掘削所がこの映画の主たる舞台なんだけど、ここでの地味〜なアウトサイダーたちが織りなす地味〜なシーンの数々が、なんとも言い難く、ぼくをいささかメランコリックにしてすこぶるエレガントな気分にさせてくれるんだよね。

で、今回、気づいたのは、物語には直接関係のない、エンドロール的な側面なんだけど、この映画、スペイン人監督によるスペイン映画なのに、スペイン人と思われる登場人物がただの一人も出てこないこと、そしてスペイン語がたぶん一言も話されていないことで、この事実に、ぼくは映画そのものとはまた別の感銘を受けてしまった。ストーリーと照らし合わせて考えるに、これは決して商業的な打算があってのことではないはずだ(例えば、フランスのポップ・バンドがワールドワイドなマーケットを意識して英語で歌う、といったような)。しかし、ああ。この先をどう説明すべきか。国境とか人種とか人類とかグローバリズムとかインターナショナリズムとか民族的アイデンティティとか倫理とか責務いった単語が、つい頭に浮かぶのだけど、それじゃぼくの感銘は伝わらない気がする。というか、このあたりのことを意見するには、石橋を叩いて渡るほどの慎重さを期さなければいけないということを、遅ればせながらぼくも学びつつあり……まあ、ぶっちゃけて言えばさ、安直に反論してくる阿呆どもを捩じ伏せる強靭にしてしなやかなロジックをいまだ持ち得ていないのである。だから、これ以上は語らないことにする、さしあたって今日は。ちゃんちゃん。終わり。竜頭蛇尾。ははは。いや、この先は、原稿料なしでは書けん!

とまれ、文句なしに星五つの映画です。この一週間に限って言えば、我が人生のトップ5入り。冷静に判断しても、トップ40には入るだろう。

が、ひとつケチを付けると、タイトル。日本語のタイトルね。原題は「The Secret Life Of Words」。まあ、けっこうがんばってはいるんだけどね。それに、ほら、この監督の前作「死ぬまでにしたい10のこと」が、そこそこヒットしたようだから(ちなみにこちらの原題は「My life Without Me」)、その雰囲気を踏襲したいんだろうし。でもなあ。も少し(原題のように)クール&ドライにいかないものか。あるいは、枯淡、なんて表現を使うと、あなたも納得してくれるかもしれない。

おやすみ。おそらくはこの冬、最後の冷たい雨の夜に。

3.19.2010

チャーミングだけど

チャーミングだけど人妻にして現在妊婦の我が無給秘書Y嬢が、すでにHPのニュースでアナウンスしてくれてるんだけど、そっちをチェックされていない方もいるようなので……ウェブマガジン”commmons mart"内のmusic BATONというコーナーに寄稿してます。まあ、見てもらえればわかるんだけど、曽我部恵一くんからバトンをもらい、それをThe Novembersのケンゴマツモトくん(最近飲んでないけど、飲み友達)に渡しました。

今日はそれだけ。春なのに。

3.09.2010

アレルヤ

雪。気温は4度。我が家のまわりはすごいことになってるよ。どこもそうなの? なんか閉じ込められたかんじ。

本日は文庫本『アレルヤ』の発売日です。ぼくはまだ本屋に行ってないけど。
しつこいけど、ただの文庫化ではありません。どうか手に取って……鞄に入れる前にレジに。

3.05.2010

サニーデイ・サービス+トラッシュキャン・シナトラズ

ごくごく簡単に。

ゆうべのサニーデイ・サービス+トラッシュキャン・シナトラズのライヴは、どちらも本当に素晴らしかった。少し語弊があるかもしれないけど、中心に生息している人には絶対に鳴らせない音楽だと思うんだよね。とても良い意味で、ローカリズムを感じる。そうなんだ、ぼくがずっと探し求めているのは、そういう感覚なんだ。できることなら、彼らの音楽のように、退屈な日々をつつましく丁寧に生きていたいと思う。なかなかできることではないけれど。

終演後、楽屋でトラキャンのメンバーを紹介してもらい、英訳も入っている『女たち』をプレゼントさせてもらった。しかし、頭が真っ白になり、おれの英語はしどろもどろの中学一年生レヴェルでしたわ。いや、今時の中学一年生のほうがもう少し上手にしゃべれるかも。恥ずかしいやら情けないやら悲しいやら。ちゃんと伝わったかな。これでも、昔は時々、英語で小説を読んだりしたんだけどな。ゴー・トゥー・ベルリッツしたほうがいいかもな。あ、ゴー・トゥー・ベルリッツというのは、カポーティの「ティファニーで朝食を」に出てくるセリフです、念のため。'Go to Berlitz.' ……って、自分がそんなにバカじゃないことを証明するのに躍起になっている。みっともないぞ、桜井。

3.03.2010

掌篇小説+サウンドトラックCD-R ”Wintertime Journey"

はや、3月。
バンクーバー五輪も終わっちゃったし。今回はいつになく観た気がする。時間帯がちょうど良かったのか。寝起きにちょうどね。それにしても、日本のユニホームというのは全体的にかっこ悪いよなあ。あれ、意外と、おれの愛国心が傷つくんだよね。日本には優秀なデザイナーがたくさんいるはずなんだけど。どういう経緯でああいうふうになっちゃうんだろう。まあ、おおよそ想像はつくけどね。そのへんの話は長くなるのでしないけど。今回、観た中で一番感動したのは、フィギュアスケート女子、キム・ヨナのフリー演技かな。衣装もシンプルでよかったし。終わった後のガッツポーズもチャーミングだった。浅田真央ちゃんは、始まる前に負けてた気がする、その衣装と音楽で。ラフマニノフは、19歳(だっけ?)の彼女には重すぎるというか暗すぎるというか。まず、それら(衣装と音楽)のセンスで勝たなくちゃ。と思いました。あと、ペアのロシア代表川口さんにも感動した。演技よりも、その、なんというか、ようするに、たたずまいに。耳にしたインタビューでは彼女の日本語がいちばんきれいだった。ジャンプの葛西にはせめて銅メダルをあげたかったな。転んじゃったけどモーグルの里谷多英が好き。あの、ちょっとふてぶてしいかんじが。もし、自分がやるなら、ボブスレーかアルペン滑降がいいと思った。わりとスピード狂なのだ。じつは中学生の時、町内(というのは、ぼくの故郷の人口2万弱の田舎町のことだけど)のスキー大会で、滑降部門で3位に入ったことがあったのよ。あのまま続けていれば今頃おれも……んなわけねえよ。ちなみにスキーは高校卒業後の春休みにニセコで滑ったのが最後。高所は苦手なので、見ているぶんには憧れるけどジャンプはダメだろうな。採点系の競技は、審判にいちゃもんをつけたくなるだろうし。ショートトラックみたいな駆け引き系もダメだ。そうだ、バイアスロンはカッコいいなあ……っていったい何を書いてるのだ、おれは。文章を書くのを生業としている者が、こんな垂れ流しの文章を人に晒していいのか。

えー、ここからが今日の本題。
じつは新たな試みを、下北沢のギャラリー兼カフェcommuneの提案でさせてもらいました。どういうことかというと、書き下ろしの短篇というか掌篇小説に、ぼく自身が選曲・編集したサウンドトラックのCD-Rをつけて販売します。タイトルは”Wintertime Journey /ウィンタータイム・ジャーニー"。ぼくの小説を読みつつ、素敵な音楽も楽しんでください、つーことです。もちろん、それぞれ別に楽しむこともできます。小説はともかく、音楽はマジにいいですから。店頭では3月3日発売。1週間後くらいからはオンラインでも購入できるようになるそうです。いずれにしろ、詳細はcommuneで。いまのところ、このシリーズを、Spring、Summer、Autumn、と続けていくつもり。あ、ジャケットの写真は、コミューンの店長でもある、サトウリカコ氏。

今日はこのへんで。

2.15.2010

文庫本『アレルヤ』は、ただの文庫化ではないのだ

ふ〜。
さきほど、ようやく、「アレルヤ」「おれのユッキー」文庫本向けのリマスタリングを終え、あとがきも脱稿したところ。これで、ほぼ、著者としての仕事は終わり、かな。そうそう、ちゃんと気合い入れて、リマスタリング=推敲(というよりも、彫琢かな)したんです。単行本が、そのまんま文庫本になるわけじゃないんです。さらに、はじめて、本格的な「あとがき」を書いちゃったぜ。まあ、なにしろ、ぎりぎりだったんで、文章は粗く、そのわりに熱がこもり、ってまるでラヴレターみたいだな、ゆえに、じゃっかんの不安は残るものの。あ、つまり、なにが言いたいかというと、すでに単行本を所有している方もぜひ買っていただきたい、ということです。一人一冊、夫婦で二冊、親子で三冊。そんなかんじで、ひとつよろしく。あ、そうだ、ウェブサイトではすでにアナウンスしてもらってるんだけども、解説は仲俣暁生氏(←おれはまだ読んでないのだが、素晴らしいっていう噂!)。カヴァーデザインは江森丈晃氏(←これはもう見させてもらってます、素晴らしい!)。帯のコメントは曽我部恵一氏(←単行本に引き続き!)。主演はジュード・ロウ&ニコール・キッドマン(←意味不明!)。豪華でしょ? へへへっ。発売は3月9日。定価は600円前後(←安っ!)。双葉文庫より。お金のない人は昼食を抜きましょう。……蛇足だけど、じつは最近、昼食をほとんど食べない習慣になってきたのね。リンゴ一個とか。バナナ二本とか。シリアル少々とか。わりといいんだよね、これが。夕方くらいになると妙に高揚してくるんだよ。……まあ、落ちはないんだけど。

きょうはこのへんで。グンナイ。

1.29.2010

ミゲルは永住権をもらえず、コールドプレイに胸を打たれ。

先週の千葉マリンハーフマラソン。高速で事故があったらしく、かつ、幕張メッセで別のイヴェントがあるらしく、大渋滞に巻き込まれ、駐車場に車を入れたのはスタート数分前。受付でゼッケンをもらったところで、スタートのピストル。もう仕方ないから、ゼッケンはそのへんに捨て置き、タイム計測用のICチップだけ尻のポケットにつっこんで走った。そのわりに前半快調。天気は快晴。潮風は快適。ゼッケンがついてないことでなんとなく不法入国者のような気分になっている。後ろのほうから走ったこともあって、まわりにはペースの遅い人が多く、どんどんパスしてゆく。このまま遅い奴らを掻き分けて全体の半分までいったら永住権がもらえるんだ、がんばれミゲル、などと後で冷静に考えれるとわけのわからない妄想で頭を遊ばせつつ、走る。10キロを過ぎたあたりから、右足の裏が痛くなりはじめる。あわててスタートしたので紐の結び方(靴の履き方)がまずかったのかもしれん。いつも履いてるアディダスのソックスに穴があいてることが判明し、急遽べつのあまり履いていない(しかも滑り止め付きとかの)アシックスのソックスにしたのがまずかったのかもしれん。15キロを過ぎたあたりから、足の痛みのことしか考えられなくなる。びっこ走り。泣きそうになってくる。というか、半べそ。涙は出ないけど、半べそ。19キロ手前、ついに我慢の限界、足を止めてしまう。500メートルくらい歩いてから、再び(歩くのと変わらないようなスピードで)走ったけどね。ゴールもしたけどね。あーあ。ミゲル、永住権はもらえず。労働ビザの支給のみ。しかも半年間の。ゴール後、足裏を見たら、皮が剥けてかなり悲惨なことになってたんだけど、それでもあと2キロくらいはどうにかなったんじゃないか、ほんとうに永住権がかかっていたら走り続けたろうに、などと、今となっては足を止めた自分に納得がいかない。

その晩、家人がなぜか突然、コールドプレイを聴きたがり、YouTubeで見聴きする。Yellowに、わりと、どころか、かなり、いや、ものすごく、胸を打たれる。そういや、これ、CDを持ってたよな、と思って家中を探すが、見当たらず。ああそっか、バカ売れ糞バンド、とか思って、いつだったか、飲みに行くお金がない時に売っぱらってしまったのだ。その流れで、同じくYouTubeで、トラヴィスを見聴きする。同じように、強く胸を打たれる。こちらもまた、かつてはCDを持っていたのだが、クソ売れ感傷バンド、などと思って、売っぱらってしまったのだ。あまのじゃくだとは思うが、メジャーになり過ぎると嫌になる、という習癖を持っている。あと、メロディーがきれいなものは飽きてしまう、という傾向も持っている。ま、後者のことについて話すと長くなるので割愛するが、前者は問題だな。売れようが売れまいが、そんなこと音そのもの表現そのものには関係ないじゃないか。コールドプレイやトラヴィスがいいと思ってしまう自分を受け入れられない、とか、それらをいいと思っているとまわりの人にどう思われるかな、みたいな気持ちすら働いていたような気がする。大馬鹿である。

とまれ、家人に言わせれば、この手の音楽は、たまにだけどものすごく聴きたくなる、ものなのだから、持っていたほうがいい、のだそうだ。この、持っている、という感覚は、データかつPCで、音楽を聴くことに慣れている若い人たちにはいまいちわからないかもしれないが、やはりぼくらなどは、CD、できれば、レコード、で、ちゃんとステレオのスピーカーをふるわせて聴かないと、聴いた気がしない、とまでは言わないが、少なくとも堪能した気にはなれないのだ。シャワーだけでも体は洗えるんだけど、やっぱバスタブに浸からないと……みたいな感覚だろうか。あるいは、バスタブの深さ、の問題か。

昨日、下北に行ったついでに、レコファンに立ち寄り、新入荷中古品の棚に、くだんのCOLDPLAY"Parachutes"とTRAVIS "The Man Who"を見つけたので、さっそく購入した。かつて、売っぱらったそれらを、再び。

というわけで、今、遠慮なしに、大音量で、イエローを聴いている。こんなに大音量で、イエローを聴いてるやつはそうそういないだろう。……Yeah they were all yellow のライン、いいよなあ。BlueでもOrangeでもなく、Yellow。

1.23.2010

怒らないでくださいよ。

ツイッターにはいまいち馴染めず、というかまあ、簡単に言えば、億劫で、ほとんどつぶやいていないのだけど、140字っていう制限はいいよね、とは思っていて、ブログも今後はそんなかんじでいこうかしらね。まあ、次は知らないけど、今日はそんなかんじで。

最近、ニュースがうるさい。つまんなくて、うるさい。最低。小沢先生のなんやかや。どーでもいいねんってかんじ。たかが4億なんでしょ。しかも自分のお金なんでしょ。ちがうんだっけ? いいよもう、どっちでも。そりゃあ少しは悪いことしてるでしょ(←ただの狂言です、気にせずに)。だってあの顔だよ〜。政治家に潔癖を求めるなって。きみは猫に忠誠を求めるのか。犬にシャレを求めるのか。おれにハーレクインロマンスを求めるのか。

話がそれたっす。言いたかったのは……瑣末なことはいいから、ちゃんと国家予算の審議をしろ!そっちのほうが百万倍重要だ!つーことっす。 
 
あ、そうね、じゃあニュースなんて見なきゃいいんだけどさ、晩ご飯食べながらニュースを見るのが好きなんだよ。最近はNHKのね。テレ朝のは嫌い。久米さんのときはけっこう見てたんだけど、なんとかって人に交代してからは……ってそんな意地悪なことをおれは言うのかよ。性格悪いな!

それにしても、メディアって。よく考えたら失礼じゃないか。だって国民が選んだ政権だろ。まだ半年も経ってないんだぞ。ある程度はリスペクトしていただかないと。

時々、日本人って阿呆なのかなと思う。結局のところ、阿呆なんちゃうと。それでぜんぶの説明がつくじゃんと。

とか言うと、阿呆みたいに怒るやつがいるんだよなあ。何度も怒られたぜ。殴られそうになったこともあるぜ。

おれだって日本人だって。わかってるって。そんなに目くじら立てんなよ。

あさっては、千葉でハーフマラソンを走るぞ。

練習不足だぞ。

そういえば、タバコやめた。もうひと月経つかな。……あ。もう、ひと月、経つかな、です。もうひと、月経、つかな、ではありません。助詞を抜きがちなのは自覚してます。

やめてもランニングにはたいして影響なし。ランニングのためにやめたんではないのだ。なんのためにやめたのかよくわからないのだ。

昨日くらいから吸いたくなってる。

でも吸わないよん。吸わないんじゃないかなあ。

小林繁、好きだったなあ。阪神に来てからだけどね。あ、いや、巨人にいたときもちょっと好きだったかな。いつか、あんなふうにサイドから投げるピッチャーになろうと思ってた。理不尽なことがあっても黙々と投げるピッチャーになろうと思ってた。野球少年じゃなかったのに、途中からはバスケ少年だったくせに、なぜかそう思ってた。ご冥福を祈ります。

ほら、なんか、ツイッタ―ふうだ。……そうでもないか。

おやすみ。

1.08.2010

マーク・E・スミス、太宰、おれ

ご挨拶遅れましたが、

謹賀新年。今年もよろしくお願いします。

昨年の年明けもたしかそうだったような気がするけど、どういうわけか年始からフォール/ The Fall を聴きまくっていて、家人から鬱陶しがられています。たいていの音楽には文句をいわないんだけどね、フォールをかけていると鋭敏に反応して嫌がるんだよね。どうも神経に障るらしくて。気のせいかもしれないけど、猫たちもそわそわ(苛々?)してくるような。ま、猫の反応はさておき、家人に拒否されればされるほどに、フォールへの我が愛情とリスペクトは深くなるのもまた事実で。本来、パンクってのは、もっと言っちゃえば、ロックンロールってのは、家族と朗らかに聴く音楽じゃないしね。そういう意味でも、フォールって最高のパンク・ミュージックだし、マーク・E・スミスこそ、永遠のパンクスだと思う。なんか、近く、通算27枚目だか28枚目だかのフル・スタジオ・アルバムが出るらしい。すげえよ。感服。

それから、こちらは年末からだけど、ここのところずっと太宰治を読んでいまして。もちろん、太宰を読むのは初めてじゃないけど、読みこぼしていたのがけっこうあって、これがもう……なんというべきか。すごいです。ついこの間、歳取ると感動することが少なくなってねえ、などと誰かにこぼしたような気がするんだけど、やっぱ、嘘です、ぜんぜん感動しますわ、ひょっとしたら若いときより感動するかもしれません。おれは若いときより若くなっているのかもしれません。

そして、2010年、最初のビッグ・ニュース。ついに、ようやく、とうとう、稀代のマスターピース、幻の大傑作、おれの処女作、『アレルヤ』が文庫化されることになりました! イエーイ! これまでは図書館でしか(あるいは地域によっては図書館ですら?)読めなかった05年発表の短篇「おれのユッキー」も併録されます。随想なんかも新たに書いちゃおうかなあ……なんて思いつきでものを言っちゃいけないか。とまれ、双葉文庫より、3月に刊行されます。乞うご期待。

では、今日はこのへんで。
みんなにとって素敵な一年でありますよう。