2.26.2008

グルーヴァーズよ。ロックンロールよ。

 ばれちゃったね。はい、前回はたしかに最近雇ったブログ専用ゴーストライターが書きました。ああいうことを自分で言うなよな。ったく。ゴーストライターの意味がねえじゃん。で、そいつは今日、なんとか流生け花会の会合とかで欠勤。変な趣味持ってるやつなんだよ。まあいいけどね、どんな趣味を持っていようと。さて、だから今日は、本物のおれ。たぶん。ははは。
 けっこう大きなニュース第二弾!・・・は次回書くとして、今日はだらだらと。
 日曜日にすごく嫌なことがあってさ。仕事のことじゃないんだけど。家庭のことでもないんだけど。マンションの管理組合理事会でのことなんだけど。簡単に言うと、うちのマンションのエレベーター、機械がごちゃごちゃ喋るの。「下へ参ります」とか「四階です」とか「扉が閉まります」とか。それが煩わしくてうざくて苛立たしくて。しかもうちはエレベーターの隣の部屋だからね、なおさら。で、無音にして欲しい、少なくとも音を下げて欲しい、と理事会に出席して希望を述べた。そうすっと、理事のO氏とY氏がごちゃごちゃ反論してくんだよ。一瞬正論に聞こえるけど、よく考えれば明らかな詭弁を。「視覚障害者が来られたときはどうすんですか」とか「それで子どもが怪我したら責任は取れますか」みたいなことを。障害者が来たらって、あのねー、それ以前に、オートロックのインターホーンには点字もなにもついてないんだし、長い廊下にはそれ用のいかなる案内もないんだから、そもそも単独ではエレベーターまで辿り着けないっつーの。子どもが怪我したらって、知るかそんなもん。音声案内がないくらいで怪我するようなガキのことを心配してどうする。ていうかね、おれはちっとも特別なこと言ってないわけよ。普通、というか、大半のマンションのエレベーターは無音なんだから。でしょ? あなたの住んでるマンションはどうです? 喋らないんじゃない? おれはそんなおしゃべりでおせっかいなエレベーターにマンションでは出会ったことないぞ。
 でも、なにより一番苛立たしいのは、そのO氏とY氏のおれを見る目かも。明らかに見下してる。「なんだこの軽薄そうなやつは」「じゃかましいガキめ」「てめえまっとうな社会人じゃねえだろ」的な視線(あ、多少は誇張してます♥)でおれを射るのだ。この屈辱ときたら、むむむ、まかかかか、言葉にならん。くそ。おれはガキじゃねえぞ。てめえらよりもたぶん年上だぞ。社会人かどうかは知らんが、ちゃんと文章書いて金稼いでるぞ。ところで、社会人ってなに? 辞書を引こう。新潮現代国語辞典。①社会の成員としての個人 ②実社会で活動する人 ・・・おれ、社会人じゃん。おれは社会人だ!
 などと憤懣やるかたなしの状態で日曜の半分と月曜の大半を過ごしていたら、昨日、近所の友人が「そんなときはこのCDを」て言って、THE GROOVERSの「Modern Boogie Syndicate」を貸してくれたの。これが。これがとんでもなく素晴らしい。やばい域である。まあ、あえて言うならちょっと古いスタイルのロックンロールなんだけど、古いとか新しいとかはこの黄金のロックンロールの前ではまったく無意味なのだ! ブラボー。すべてのウンコ野郎どもの耳垢のこびりついた耳の中に、大音量でグルーヴァーズが鳴ってるイヤホンを突っ込んでやりたいね。そうすれば、この社会は、もっと生きやすくなるだろう。まちがいなく、生きやすくなるだろう。冗談でいってるわけじゃないのだ。面倒だから理由は説明しないけど。いや、一から説明するのは、もう面倒過ぎて、ギャラなしのブログでは書けないっすよー。おい、雇用主よ、ちゃんと賃金くらい払え。あれ? おれはだれ?

2.16.2008

けっこう大きなニュース第一弾

寒い日が続いていますね。
でも今年の冬はなんか好きだな。雪もいっぱい降ったし。もう一回どかんと降って欲しいんですけど。どかんとね。首都圏交通網が麻痺するくらいに。観測史上最大の降雪みたいなやつ。いつも降ってる地域には降らなくていいので(もうじゅうぶん降っているでしょうから)、東京エリア限定で。
さて、2月の「女たち」がアップされました。今月は「エリ」。お読みください。サザンオールスターズの「いとしのエリー」の「エリー」ではありませんよ。あー古い。悲しくなるほど古いよ。
タイトルの「けっこう大きなニュース」はこのことではなくて、「終わりまであとどれくらいだろう」が文庫本化されることになりました、というニュースです。ね?けっこう大きいでしょ? 2003年に「小説現代」に掲載された、ぼくの初の短篇「アヴェ・マリア」も併録されています――ちょっとだけ加筆したので、ニュー・ヴァージョンともいえるかも。そして! 解説は、ぼくが最もリスペクトする文芸評論家である石川忠司さんが書いてくれました。(じつはぼくもまだその解説を読ませてもらっていないのだけどね――大城くんというナイスガイの色男にして意地悪な編集者に「本が出来上がったときの楽しみにしていてくださいよー」と言われているのです)。さらに! 表紙の絵は、あの長崎訓子さんが描いてくれました。・・・ということは! ということはね、すでに(当然!)単行本を持っていらっしゃるあなたも、正確な値段は知りませんが、おそらくは600円くらいを支払う価値はあるんじゃないですか! そして、ぼくをオハイオ州クリーヴランドに行かせてくださいよ! 発泡酒から卒業させてくださいよ! お金なんてたいして重要じゃないぜ、とか言わせてくださいよ! 
で、肝心の発売日は・・・・・いつだったっけ?大城くん。三月の十何日とかです、たしか。双葉文庫より。よろしくね。

・・・なんか、今日のぼくの文章、変じゃないっすか?
ん? ついにブログ用のゴーストライターを雇ったのか、おれは。

2.07.2008

辞書を買った。

まあ、声高に言うことではないんだけれども。一応、ほら、職業柄、つーか、そういう言い方もどうかと思うけど、当然、何冊か日本語の辞書を持ってるわけよ。けっこうマメに使ってもいるわけよ。もっとも今やネットで引くこともできるわけだけど、あんまし好きじゃないんだな。なのでネットでは滅多に引かない。一番使うのは、シャープの電子辞書にも入っている広辞苑の第五版。次に三省堂の国語辞典、これも第五版。それからベネッセの表現読解国語辞典。あと、たまに講談社の日本語大辞典第二版。もちろん類語辞典や慣用句辞典なんかも使うわけだけど、それはまあ、イレギュラーな辞書だから、今は触れないとして、まあこんな感じ。で、この間、発売して間もない広辞苑の第六版と、平成12年発行の新潮現代国語辞典第二版、を買った。うん、これがなかなか新鮮でね、引くのが楽しくてね、いちいち引いちゃうからさらに書くのが遅くなっちゃってね。とくに後者はいいねー。なんでこれを今まで持っていなかったのかね、おれは。これを持っていれば今ごろ石田衣良になれてたかもしれないじゃん。ってことはないけど、つーかあるわけないし、あっても困るけど、やはり辞書は大切ですね。大切ですよ。小説家たるもの、電子辞書はいざ知らず、紙の辞書を常に持ち歩くべきだ。と改心し、ここ数日、新潮現代国語辞典第二版を鞄に入れて、外出し、タリーズなどで、これ見よがしに、机に載せ、親指舐めつつ、ページをめくっております。今日の夕方は隣席で受験勉強中の女子高校生がこちらをちらちら見ていましたね。オールド・スタイルなお兄さんやなーと思ったかも。とくに親指を舐めてるとこがね。

2.01.2008

ハードコア・パンクと暗くてダルいやつ

ブログの更新を! とEにせっつかれたので、書きます。いや、書かなくてはと自分でも思っているのだけどね、まじに忙しくて。ぼくの代わりに、ぼくを装って、誰にもバレないように、ブログを無給で書いてくれる方を募集します。
さて、この忙しい日々にどんな音楽を聴いてるのか、ということを。不思議なもので、だらだらしてる時って意外に音楽も聴かなくて、忙しい時のほうが熱心に聴くんだよね。最近はハードコア・パンクがマイ・ブームです。マイ・ブーム、なんて言葉使いたくないのだけど、なんて言えばいいの? 最近はハードコア・パンクが自分の中で流行っています? 我が心のラジオ局でヘヴィローテーションです? まあ、そんなことどうでもいいか。とまれ、ハードコア・パンク。USの。Bad Brains,Black Flag,Minor Threat, Adolescents,Big Black,etc. 一方で、再び、Mogwai とか Low とか Portishead なんかの暗くてダルいのもマイ・ブーム。あ、また、言っちゃったよ。まあ、元々暗くてダルいのが好きなんですけど。「キラキラしたポップなメロディが満載」などと帯やポップに書いてあると、99%買わないおれ。
映画も何本か見た。DVDでね。ショーン・ペン主演「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」。非常に面白かった。共感。それから久々に、何年振りだろ? 十五年振りとか? もっと? ジム・ジャームッシュ監督「ストレンジャー・ザン・パラダイス」。最高。昔見た時よりも感動した。アメリカに行くなら、クリーブランドみたいな、エヴァいわく「退屈な街よ」な都市に行きたい。東京とかニューヨークとかロンドンとか、そういうところはあんまり興味が湧かないんだよね、このごろ。いや、もうずいぶん経つかな、そういうふうに思うようになって。東京って最高!とか言ってる人に会うと、この人ちょっとおかしいのかな、って思っちゃう。と、そんな話を、在シカゴの友人とリンリンリン電話で話して、今朝未明にずいぶん盛り上がったのだった。で、いっしょにクリーブランドやインディアナポリスやミルウォーキーに行くことになった。っていつよ? いつ行けるのよ? 皆さん、ぼくの本が出たら、買ってくださいね。