10.29.2011

めぐる季節

前回が6月12日か。
夏は一度も更新しませんでした。
で、秋ももう後半か(……ぼくの故郷の北海道とかはもう終盤だよね)。
時々このブログを訪れてくれていた方には、ごめんなさい、というほかありません。ごめんなさい。
書かなかった決定的な理由があるわけではなく、ま、ようするに、リズムを外しちゃったんだよね。
しかしこれからは時々更新します!……とは口が裂けても言えません。
むしろ、当分ブログは書かない可能性のほうが高いんじゃないか……気が変わりやすいからわからないけど。
今、この数カ月書かなかったことに決定的な理由はないと言ったばかりだけど、これから当分書かないんじゃいかということにはそれなりの理由はあります。そのへんについてはいずれまた。

なにか目立った動きがあった時は、ウェブサイトのニュースにて、無給秘書Ms.Yがほぼアナウンスしてくれているので、そちらをご覧ください。

あるいは、自分でもツイッターではつぶやくようにはしていますので、ツイッターのアカウントを持っている方はこちらを。
http://twitter.com/#!/SuzumoX

さらに、フェイスブックでも(まあ、そのほとんどはツイッターとの連携だけどね)。こっちには、たまに、猫の写真をアップしたりもするかな。
http://www.facebook.com/suzumo.sakurai

まあ、今日はせっかく久々にログインしたことなので、最近の動きをざっと以下にまとめておきます。

中篇「しらふで生きる方法」を「すばる」(集英社)10月号に。
エッセー「ジュノ・ディアスとの束の間の対面」を「文學界」(文藝春秋)11月号に。
掌編「おれは探偵、あなたは?」を「小説推理」(双葉社)12月号に。

あと、架空の映画の予告編を集めた「第2回予告デミー賞」@新宿ミラノ2(11月19日土曜14:00~)で審査員をやらせていただきます。他の審査員はマイケル・アリアス氏、曽我部恵一氏、石井克人氏、伊藤歩氏。お時間が合えば、ぜひとも。

それでは、みなさん、また会う日まで!……って物言いも変だけど。

What Am I Doing Here?

6.12.2011

English Version Of "Linda"

こんにちは。
雨の季節。わりと好き。

連作短篇集『女たち』に収録されていた「リンダ」の英語ヴァージョンが、あらたにウェブサイトにアップされました。翻訳者はChikako Kobayashiさん。英語が堪能な方や英語を母語とする方はもちろん、日本語で小説を読むのは無理だけど英語でなら、という他の言語圏の方、そしてそんな友人や恋人や配偶者に、ぜひオススメしてください。Justin Jestyによる "Sandra"とあわせて、よろしく。

English versions of "Linda" and "Sandra" which were included in my third book "Women" have been posted to the website. Please read and enjoy them.

ではまた。

5.21.2011

ロングインタビュー。

すみません、すっかり開店休業状態が常態になっています。

夏がやってきましたね。お元気ですか?

最近は、なにかお知らせがあってもツイッターでぼそっとつぶやいて、それで済んだ気になっているんだよね。でも世の中には、ツイッターなんて面倒、とか、うざいぜ、みたいな人もいるわけで(なにを隠そう、おれもその一人)、あんまりよい傾向じゃないなとは我ながら思っております。……あ、でも、ウェブサイトのニュースには、できるだけアップしてもらっているので、(このブログよりもむしろ)そちらを時々チェックしてみてください。……って、なんと無責任な。

少し古いニュースになりますが……

島田雅彦氏の呼びかけで始まった復興書店に、ぼくも末席を汚しつつ参加させていただいています。寄付させてもらったほんの少しの、サイン&メッセージ付き自著はおかげさまですぐに売り切れてしまったんだけど、そこのウェブマガジン“Words & Bonds”に、掌編「2011年3月のわたしたち夫婦は」を寄稿しました。ご一読ください。

それと、これは、今アナウンスするのが初めての最新ニュースです……

メランコフ」というダウンロード式フリーペーパー(という呼称でいいのかな?)に、ぼくのロングインタビューが掲載されています。インタビュアーと構成とスナップは久山めぐみさん。いつものごとくあんまり上手くは話せていないし、平気で矛盾したりもしてるんですけど(つーか、おれ、ほんとしゃべるのが下手だよな!)、久山さんがそれを補って余りあるコンテンツにまとめてくれました。正直、面映い部分もあるんですけど、こちらもご一読、というか、ご笑覧ください。

今日はそんなところですか。

またね。ごきげんよう。

4.01.2011

無題

東北地方太平洋沖地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。また、被災された皆さん、とりわけ、最愛の方をなくされた皆さんに、心からのお見舞いを申し上げます。そして、少しでも早く――以前とまったく同じ、とは無論いかないでしょうが――「ふつう」の生活が取り戻せるよう、祈ります。

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ブログからの発信がたいへん遅くなりました。ずうっと川崎市の我が家にいたんだけど、今度ばかりは何を書いていいものやら、発しようとした言葉が端から虚空に飲み込まれていくようで。

今日はひとまず、急ぎの連絡事項だけ。ウェブサイトのニュースにも載せてもらってることだけど。

過去に書いた短篇「アヴェ・マリア」と「おれのユッキー」の二作品(それぞれ「終わりまであとどれくらいだろう」「アレルヤ」(どちらも双葉文庫)に収録)が、このたびオーディオブック(=音声作品)になりました。立ち上がったばかりのサイト「ミミドラ」で、すでに配信が始まっています。オーディオブック、といっても、昔のNHKラジオの朗読(そんなのが今もあるのか知らないけど)とか大型書店の片隅なんかに置いてあるCDブックのようなものではなくて、登場人物ごとに声優さんが振り分けられていて、どっちかというと、ラジオ・ドラマに近いかな(効果音はないけど)。視覚障害者の方はもちろん、入院中等で通常の読書は無理だという方、あるいは、通勤電車の中で音楽を聴くように小説を楽しみたい、車の運転中に小説を楽しみたい、子どもの頃みたいに母親にお話を読んでもらうような感覚で楽しみたい、などなどの方のためにも制作されているようです。ぼくも聴かせてもらったけど……これがねえ、期待以上に(すごく低いところに設定しておいたせいもあるんだが)、楽しめたんだよね。字を読んでいくのとは(つまり、通常の読書とは)、またひと味違う面白さがあった。興味のある方はぜひ。安いしね。一篇210円。

しかも、運営会社(=(株)トレード・ブック・カンパニー)の意向で、当面の間、売上げは全額(なんと!)、被災地への義援金にあてられるとのこと。そんなわけで、ぼくも先日、買いました(もちろん、ぼくのところにはCDRが送付されてきているわけだけど)。コンビニのレジの横の募金箱に210×2=420円を入れたつもりで。

まったく上手く書けてないと思うんだけど、今日は許して。
ではまた。

3.09.2011

星野有樹くんの写真展@百年(*前置き長し)

 ……すっかり開店休業状態。なんと言っていいものやら。時々チェックしてくれてるみなさん(……もいますよね?)、申し訳ないです。いや、この間も友人に、だったら閉店しなさいよ、と言われたんですけど、まだまだ閉店はしません。虫の息でも生き長らえさせます。って、なにをムキになっているのか俺。一度始めたことはとことんまで。ってそれも違うよな。でも、ブログを書きあぐねるってなんか今っぽくないですか? なんでも好きなように書けるはずなんだけどどうにも気が進まないってのが? そんなことない? いや、べつに今っぽくありたいなんて思ってないんですけども。じつは、ツイッターもフェイスブックもアカウント持ってんだよね、ぜんぜん書いてないけど/書く気もあんまりないんだけど/たまに書く気になっても書きあぐねるんだけど/つーか、めったにログインしないんだけど。でも、もうや~めた、登録抹消!って気にはいまいちならない。なんなんですかね、この中途半端さは。そういえば、走るのも“ハーフ”マラソン限定だしな。住んでるのも川崎市だしな。タバコも吸ったり止めたりだしな。関係ないかもしれないけど、おれ、(巨)大都市ってそれほど好きじゃないんだよね(嫌いじゃないけど)。でも、(片)田舎もとくに好きじゃないんだよね(嫌いじゃないけど)。もう少し具体的に言うと、旅行に行くとするじゃん。まあ、例えば……そうだな、もうずいぶん長いこと行ってないけど、イギリスに。で、ロンドンに行ってもそれほど高揚しないんだよね。かといってハワースみたいな田舎に行ってもなーんか醒めてるの。で、いちばん気分が上がるのは、じっさいに上がったのは、ウルヴァーハンプトンとかシェフィールドとかマンチェスターとか、ようするに、賑々しくはないけど静かでもない、洗練されてるわけじゃないけど素朴でもない、色でいうと鶯色とか駱駝色みたいな……って意味不明か……まあ、とにかく、そんなような、中都市なんだよね。……そういえば、アメリカ映画でもニューヨークとかロスが舞台のやつよりも中途半端な街もしくは場所が舞台になってるやつが好きかも。「ファーゴ」とか「バッファロー’66」とか「レスラー」とか。アメリカ映画じゃないけど「死ぬまでにしたい10のこと」の舞台(バンクーバー?)の描き方は凄く好きだったな。でまあ、そういう俺の性向と、ブログやツイッターをやってはいるけどあんまり熱心じゃないってことは……関係……ない? ないかな。ないか。いや、俺ん中ではけっこう繋がってるつもりなんだけど……というかしかし、長々と、なにを書いているのだ俺は……。

気分を新たに、ニュースを。『冬の旅』のカヴァー……に限らず、すべての写真を撮ってくれた星野有樹くんの写真展が、吉祥寺のセレクトブックショップ「百年」で開催されています。じつは今回、『冬の旅』のために、すべて撮り下ろしてくれたんです。最終的に使わせてもらったのは、カヴァー、本体、化粧扉、著者近影の4枚なんだけど、他にも素晴らしい写真がたくさんあったのね、選ぶのが、つまり別のを見送るのがほんと惜しかった。それらの多くが展示されています。吉祥寺近辺の方、近辺じゃないけどお時間がある方、近辺じゃないし時間もないけどあの写真に引かれた方、ぜひ足を運んでみてください。もちろん、『冬の旅』も販売されています。

ではまたいつか。

1.31.2011

スペシャルな夜は午前6時まで続いた

先日(←28日のこと)は、たくさんの方にお集りいただきまして、たいへん光栄に思います。おれの挨拶は試合直後のサッカー選手並みに、いやいや、もっとひどいな、比較対象が浮かばないほどに、めちゃめちゃでした(苦笑)が、すごくいい雰囲気のパーティだね、と複数の人に言っていただいたし、中原くんも駆けつけてくれたし、曽我部くんは弾き語りで歌ってくれた(聞き逃した人は残念〜!)し、ほんと嬉しい。みなさん、ありがとうございました。
もちろん、グッド・ミュージックで宴を盛り上げてくれた、SamとFuzzdaddyもありがとう。

あ、そうそう、
「鈴茂さん、DJしないの?」などと言いつつ、終電の時間に帰っていかれた人々に、おれも「うん、今日はもう酔っ払って面倒になってしまって〜」などと答えていたんだけど、じつはあの後、1時くらいになってからちょっと回復して、DJ(っぽいことを)やったんだよ。……柄にもなく、わりとAOR。あの日はなぜか朝からそういう気分で、そういうレコードを持っていっていたので。ほとんど唯一、反応してくれたのが、神山さんという、うれしいようなさみしいような。途中、仲俣さんに軌道修正を迫られて、Clashをかけたり……って、何の話をしているのだ、おれは。いや、こういう、音楽の話がいちばん楽しくてね。

尻切れだけど、今日はこのへんで。
また、来月。

1.28.2011

愛と笑いの夜 Vol.2

 エントリーするタイミングをすっかり失してしまって、いささかきまり悪いんですけど、『冬の旅』(河出書房新社)がとっくに発売されています。みなさん、もう手に取っていただけましたか? ジャケ、カッコいいでしょ? 

 今回は巻末に、いわゆる「スペシャル・サンクス」が記されていません。なので、それをここで。敬称略にて。

Special Thanks to :
平田陽子 / 平田健太郎 / 石村明也 / 仲俣暁生 / 神山修一 / 清水陽介 / 大城武 / 山口和人 / 曽我部恵一 / 中原昌也 / 石川忠司 / 星野有樹 / 河村康輔 / 尾形龍太郎 / 両親、家族 / 妻 / ほか、物理的あるいは精神的にサポートしてくれた方々

ありがとうございました。

で、急すぎる誘いであれなんですけど、明晩(というか、日付的には今晩か、まじ急すぎ)=28日夜に、下北沢CityCountryCityにて、“The Night Of Love And Laughter”=「愛と笑いの夜」Vol.2を、『冬の旅』刊行記念スペシャル・ヴァージョンで、やらせてもらいます! ……どのくらいスペシャルになるかはぼくもわかりません。あんまりスペシャルにならなかったらごめんなさいね。万が一、逆の方向でスペシャルになっても責任は取れません。まあ、金曜の夜なのにヒマだったんだよなあ、とか、グッドミュージックに囲まれて飲みたい気分さ、とかだったら、ぜひ遊びにきてください。グッドミュージックを提供するDJは、Samuel Faction (From UK)、Fazzdaddy (CCC 店長)、Suzumo Sakurai (俺のことだと思う)。ひょっとしたら、あっと驚くゲストが登場してくれるかも。もちろん『冬の旅』も販売します(というか、担当編集者が販売してくれます)。この晩のために制作した(いや、まじで)『冬の旅』のオリジナル・サウンドトラックCD-R『Wintertime Voyage』も販売します(いま、せっせとスリーブを印刷して、カッターで切ってるところ!)。

あらかじめ断わっておくと、おれは酔っ払います。あんまり酔っ払いたくないとは思っているけど、こんな時に酔えないんだったら……(って、どこかで書いたな)。つーか、飲まずにはやってられない!(これもどこかで書いたな)……今から翌日の二日酔いが怖いぜ。まあ、それもまた……。いや、どうかなあ……。いい加減、学んだほうが……。

シーユー!

1.07.2011

2011近所の旅

謹賀新年2011。相変わらず気まぐれな更新になると思うんですけど今年もよろしくお願いいたします。

しかし、「2011」というのは、書きにくい……いや、書いた時にアンバランスになりやすい……つまり、見た目のあまりよろしくない数字の並びじゃないですか? まあ、だからといって不吉だとか、そんなことはぜんぜん思わないけど。

年末年始はアレキサンドリアに行ってまして……とか言ってみたいんだけどね、じっさいは家から半径たぶん15キロ以内に留まっておりました。走って、飲んで、レコード聴いて、読書して、猫と遊んで、掃除して、紅白をちょっとだけ観て、初詣に行って、走って、DVDを観て、カルタをやって、モノポリーもやって、CD聴いて、(家で)踊って、飲んで、猫と遊んで、走って、映画館に行きそびれて、VHSを観て、読書して、飲んで、レコード聴いて、(家で)踊って……そんなかんじ。

えーと、報告が遅れちゃいましたが、本日=6日発売の文芸誌「すばる」2月号に、最新の中篇小説「サンクチュアリ」が掲載されています。(昨今、流行?の言い方だと、「掲載させていただいております」になるのかしら?「載せていただいて」?……あんまり好きじゃないんだよね、こういうバカ丁寧さが。なんか、慇懃無礼な感じがして。まあ、それはともかく)読んでいただけるとうれしいな。最新……というのは、執筆した順序で言えば、今度出る単行本=『冬の旅』よりも新しいのです。ぜひとも〜。

今日はあっさりとこのへんで。なにしろ……

アレキサンドリアにて。