12.26.2007

「オン・ザ・ロード」を。

クリスマスは楽しみましたか? ぼくは普段の休日とたいして変わることなく。今朝になって賞味期限切れのケーキを食べたけどね。

さて、ケルアック。ジャック・ケルアックの「路上」が「オン・ザ・ロード」とタイトルも変わって青山南さんの新訳で刊行されたのだけど、読みました? ぼくもなんだかんだと忙しく、まだ途中(オン・ザ・ウェイ)だけど、素晴らしいよ。福田実さん訳の「路上」は「路上」で悪くなかったけど、「オン・ザ・ロード」を読み始めてしまった今、あれは日本仕様の別物だったのではと思ってしまう。まさにアメリカでしか書かれ得なかった小説であり、あの、ぼくらが大好きだった「アメリカ」の原型とでもいうべき概念がここにある。ボブ・ディランなんかがこの小説に熱狂したのが、この新訳になってようやく感得できたね。ぼくは日本語訳だけじゃ飽き足らず、ペンギン・クラシックス版も買って、ところどころ参照しながら読んでる。ともあれ、このブログをひょっとしたら読んでいるかもしれない、あるいはこれから読むかもしれないロックンロール・キッズよ! いや、べつにロックンロール・キッズじゃなくてもいいんだ、心に火を灯していたいなら!

今日は百年と女たち。
来られない皆さん、良いお年を。
あ、いや、もう一回くらいは書きそうだな。

12.14.2007

変である。

ここ一週間ほどバタバタしていた。師走だってのとはぜんぜん関係ないはずなんだけどね。そのうちの一つの出来事を取り上げてそれを詳細に書くこともできるだろうし、ぜんぶを逐一記すこともできないわけじゃないけど、なんだか今日はどっちの気分にもなれないので、次の一文でまとめあげることにする。→この間、ジョン・レノンの「インスタント・カーマ」(曲)と、ジム・オルークの『インシグニフィカンス』(アルバム)をよく聴いた。

「女たち」第四話がさきほど更新されました。今月は「リカコ」。よろしく。そのほかにも、本日ウェブ上でアップされた文章があるんだけど、そのへんはEが書き込んでくれているウェブサイトのNEWSを参照してください。

「次回に詳しく」と前回書いた、百年での曽我部恵一氏とのトークショー。詳しく書く前に、残席がわずかになっちゃったみたい(まだの人は急いで!)。っていうか「詳しく」書くべきことなんてべつにないなぁ。おれは何を書こうとしていたんだろう。まあいいか。

あ、今、気づいたけど、当日12月26日はヘンリー・ミラーの誕生日だ。「百年と女たち」という響きといい、なんとも甘美じゃないか。樽本くん、ワインを出しなさい。

なんだか今日は変である。いつも少しは変だけど今日はとくに変である。
なので、またね。

12.06.2007

やばい。



先週末は、福岡での大相撲観戦と京都や奈良や高野山の観光を終えた在パリの友人夫婦が日本ははじめてというべつの夫婦を連れて、東京に来ていたので、飲みに行ったり、ユニクロやビックカメラへ買い物に行ったり、浅草をぶらぶらしに行ったり、また飲みに行ったり、ついには踊ったり、と大盛り上がりの二日間だった。大盛り上がりではあったが、その一方で、悄然としてもいた。というのも、ぼくはフランス語ができないので、彼らと直に話す時は英語を使うわけだけど、自分の英語力の低下をひしひしと痛感したからである。そういえば、このごろは外国人といっても日本語ができる人とばかり付き合って日本語しかしゃべらないし、記憶に間違いがなければ外国には2004年の秋以来行ってないし、英語で書かれた小説を原書で読むこともずいぶん長いことしていないし、英語のポップソングを聴いても歌詞カードをチェックするということはほとんどなくなったし、自分の志向や性質とは裏腹に、ひどくドメスティックな野郎になっているようだ。やばい。やばいよ。やばいね。来年は必ず。と書きながら、べつの意味で、たちまち焦る。いつのまにか、来年のことを口走る時期になっている。早すぎる。やばい。

さて、詳細は次回にでも書くけど、12月26日(水)の夜に、吉祥寺のブックストア・百年で、曽我部恵一氏とトークショーをやることが決定しました。「百年と女たち」。最高のタイトル。中身だって最高のものになるはず。ぜひお越しください。