12.09.2008

死んだことが悪魔にバレる前に

驚異の更新ペースは続いています。落書きしちゃえ、みたいな気分。

先週末、たぶん『TOKYO!』以来の映画館に行って、シドニー・ルメット監督『その土曜日、7時58分』を観た(原題は"Before The Devil Knows You're Dead")。プログラムにあった監督のインタビューも照らし合わせて一言で説明するなら、犯罪系あるいは転落系メロドラマ、ということになると思うんだけど、メロドラマ、という言葉から普通イメージするものよりは作りが凝っているし、最近だと『カポーティ』でカポーティを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンをはじめとする俳優陣の演技はさすが、というか秀逸で、着席した時にはうっすらと感じていた尿意を完璧に忘れさせる、あっという間の1時間57分だった。

ところで、ここ2、3年は予告篇でわくわくすることがめっきり少なくなっていたのだが、この日は「お!」というものが何本かあり、この冬は何度か映画館に足を運ぶことになりそうだ。さっそく前売りチケットも買った。

そうそう、何度か白状してるように、おれは家で映画を観るのが不得手だ。そのことをこれまではけっこう後ろめたく思っていて、克服しようとネット宅配レンタルサービスの会員になってみたりもしたのだが、この三か月間、月会費にして六千円弱も払って、借りたのはたったの4枚、観たのは2.5本、という体たらく(まあ、時期も悪かったのだけどね)。というわけで、あきらめた。で、高らかに宣言。わたしは家で映画を観るのが苦手な人間です。家では、本と音楽と猫でおおむねじゅうぶんなのです。ついでに、我が人生においても、必要か不必要かと問われれば必要ですけど、しかしながら本や音楽や猫ほどには映画は必要ではないようです。……あ、「猫」のところは、半ば真実、半ば暗喩ですが。

とか書くと、映画の仕事が来なくなるかな。やべ。